現在、電子書籍の形態は大きくわけて、プレーンテキスト(簡易マークアップ言語)、マークアップ言語、独自形式、の3つにわけることが出来ると思います。
ここではそれぞれの形式の特徴などを書きたいと思います。
通常のテキストファイルのこと。プレーンテキストは汎用性が高い反面文字の装飾などは出来ないという特徴があります。
インターネットの標準を事実上定めているRFCがASCII形式、つまりプレーンテキストであり続けていること。これもプレーンテキストのメリットを証明していると思います。
各種エディタ、各種ワープロなどがすべて対応ビュワーとなります。
setextは『Structure Enhanced TEXT』の略でスウェーデンのlan Feldman氏が1990年前後に提唱した簡易マークアップ言語です。今で言うメールマガジン向けを主目的として考えられたsetextの特徴としては、機種依存やソフトウェア依存しない、マークアップしてもプレーンテキストでの視認性を損なわない、大見出しや小見出しにより構造化が出来る、などの特徴があります。
すごく簡単にsetextの仕様を説明します。
番外・PalmOS上のMeDoc形式
setextをMeDoc形式にすることによってPalmOS上で快適に読むことが出来ます。
詳しいことはあやちさんによるLXのPalm母艦化計画を見るのが最適だと思います。
今、多くの人がもっともなじみが深いマークアップ言語といえば、ウェブページの記述言語であるHTMLだと思います。マークアップ言語というのは、プレーンテキストの中にタグと呼ばれる括弧などで囲まれた文字を挿入する事で、ビュワーで見たときの視認性を上げたり、ドキュメントに構造化を持たせたりするものです。
SGMLは『Standard Generalized Markup Language』の略です。マークアップ言語の代表的なものでHTMLやXMLの基ともなっています。1986年に規格がまとまり1987年にISO標準規格8879に承認されました。文章の構造を記述することに力点が置かれています。
HTMLは『Hyper Text Markup Language』の略です。1991年に最初のバージョンが登場しました。
HTML 2.0はRFC 1866で定義されています。HTML 3.2は1996年9月9日にW3Cからドラフトが公開されています。
ウェブページ用のマークアップ言語として一番馴染み深いものになっていると思います。その最大の特徴はその名の通りハイパーリンクです。
SGMLのオンラインサブセットとしてスタートしました。
Netscape
World Wed Webの普及のきっかけとなったNCSA MOSAICの開発者が中心となって設立したNetscape communication社が開発したブラウザ。1時はシェアの9割以上を独占しました。現在はAOL Time Warner社の傘下です。
Internet Explore
Windowsを擁しパソコン業界の巨人として君臨しているMicrosoftによるブラウザ。現在シェアの8割以上を占めています。
フォーリング
れんやによる淡い恋物語を描いた超短編小説。
この作品は物語の泉 〜Spring of story〜で読む事が出来ます。
XMLは『eXtensible Markup Language』の略です。1998年に誕生しました。次世代のウェブをはじめデータベースなどにおいても主流になるものと期待されています。
XHTMLというのは『eXtensible HyperText Markup Language』の略で2000年1月26日にWorld Wide Web Consortium(W3C)によってXHTML 1.0として勧告された新しい規格です。一言で説明すると、HTML 4とXML 1.0を組み合わせたものとなっています。
XTHMLはXMLをウェブの記述言語とする規格でHTML 4の次世代規格となっています。つまりXMLの体系にしたがってHTMLを書き直したものです。
Open eBookというのは、Open eBook Authoring Groupが1999年9月21日にOpen eBook Publishing Structure 1.0としてまとめた電子ブック作成のためのHTMLとXMLを併用したような規格の事です。この規格の元々は1998年10月にMicrosoftによって提案された構想で、1999年5月にはドラフト案が発表されていました。これによりデスクトップからPDAまで様々なディスプレイサイズに対応したテキストの提供が期待されています。
2001年8月20日にThe Open eBook Forum(OeBF)がOpen eBook Publication Structure Specification(OEBPS)の新バージョン1.0.1を公開しました。
これは従来の1.0のエラーを修正したものとなっています。
現在OeBFにはMicrosoftやAdobe Systemsなど約85社が参加しているそうです。ただ、この組織の名前は今まで聞いたことがありませんでした。Open eBook Authoring Groupが改称したのでしょうか。
Open eBookに関してはOpen eBook Forum(OeB)のオフィシャルウェブサイトである【Open eBook】が最も充実したサイトだと思います。
Microsoft Reader
計画発表当初はOpen eBookに対応したReaderという喧伝だったので、多分対応しているのではないかと考えています。
Acrobat eBook Reader
PDF向けのAcrobat Readerの改良版。
PDFというのは『Portable Document Format』の略でアドビシステムズが電子文書の配布を目的に開発したデータ形式です。閲覧する為には無償で利用する事が出来るアドビ社によるAcrobat Readerが必要です。最大の特徴はプラットフォームや機種に依存せず、印刷物のイメージをそのままコンピュータ上で再現する事にあると思います。現在最も普及している形式です。
Acrobat Reader
Acrobat Readerは【Adobe Acrobat Reader】から無償でダウンロードできます。
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