電子書籍への誘い vol.014 2001/08/17 =================================== http://www.renya.com/textware/mailmag.htm  メールマガジン『電子書籍への誘い(いざない)』はウェブサイト『電子書籍 という潮流』を主たる母体とした電子書籍に関する総合メールマガジンです。 renya.com(れにゃドットこむ)が編集及び発行などを行っています。 ●目次  [01]:電子書籍関係のニュース  [02]:東京国際ブックフェア2001レポート  [03]:思うことをつらつらと  [04]:奥付 [01]:電子書籍関係のニュース --------------------------- http://ml.ebookstyle.net/  ボクが知り得た電子書籍関係のニュースはまずメーリングリストの方に流す ようにしています。ぜひそちらもご覧いただければと思います。さて、それで は、ここではこの3ヶ月間の関係ニュースのです。 ●BOOK-CHASE for Mobile  2001年2月26日にシャープ株式会社が(株)PHP研究所の電子書店のモバイル版 、BOOK-CHASE for Mobileを2001年3月1日からシャープスペースタウン内にあ るザウルス文庫で展開すると発表しました。  ブンコビューアを利用して閲覧するザウルス専用のサービスとなっています。 ●Amazon.com Worldwide Digital Group  米Amazon.comは2001年3月8日、電子書籍やデジタル音楽を取り扱う事業部門 Worldwide Digital Groupの設立を発表しました。  また、Microsoft Readerに対応したオリジナル電子書籍出版を目的としたAt Random.com Booksの設立も発表しました。 ●ヴァーチャル作家プロジェクト  株式会社ウェブリッシャーズが展開しているヴァーチャル作家プロジェクト は2001年3月13日からヴァーチャル作家 真名哲也 作「虹色の島から palm ed ition」をソニースタイルドットコム・ジャパンで発売します。 ●バイラルマーケティング  翔泳社から2001年2月28日に発売された『バイラルマーケティング』の全文 をPDF形式でウェブサイトから無償ダウンロードするかHTMLファイルでそのま まウェブ上で読む事が出来ます。  これは自分自身でアイディアバイルスの考え方を実証する事を目的としてい ます。 ●フレッシュアイ - 電子書籍  いつからスタートしたかわかりませんが、Bitway-booksをコンテンツとする フレッシュアイ - 電子書籍というサービスがスタートしていました。 ●Palm Inc.がpeanutpress.comを買収  2001年3月19日、米Palm Inc.はPalm OS向けの電子書籍販売会社の米peanutp ress.com社を買収する事を発表しました。  従来netLibrary社の100パーセント子会社だったpeanutress.com社といえば スティーブン・キングの電子書籍販売などの際にも親会社と共に顔をだした米 国における電子書籍のキープレーヤーの1社です。米国の主要な出版社と提携 関係があり、現在およそ2000タイトルの電子書籍を販売しています。  Palm Inc.は今後peanutpress.comをwww.palm.com/ebooks/の元で新規に設立 されるPlam Digital Media部門に組み込み、Palm OS上で動く専用のPeanut Re aderをPalm ReaderとしてPalm OS 3.0以降に対応させると共に同日発表された 新機種m500/m505にバンドルする予定でいます。また、Microsoft社のPocket P Cにも従来通り対応予定です。 ●デイリーリサーチ  インターネットコム株式会社と株式会社インフォプラントによる大日本印刷 のウェブの書斎サービス開始を受けてのJapan.internet.comのデイリーリサー チ(2001年3月22日にインターネット利用者300人に対する調査)によると電子書 籍を利用したいと考えている人は約5割、利用したい形式としてはテキスト形 式が約5割、HTMLが約3割、PDFが約1割などとなっています。 http://japan.internet.com/research/20010323/1.html ●イーブックイニシアチブジャパン  2001年4月9日に株式会社イーブックイニシアティブジャパンはイーブック端 末のコンセプト機を発表しました。  このコンセプト機は同社と株式会社東芝、株式会社NTTデータの3社が共同で 開発したものです。特徴としては2つ折りというところかなと思われます。 ●AdobeとAmazon.comの提携  2001年4月10日、米Adobe Systems社は米Amazon.com社と提携し、既に開設さ れているAmazon.comの電子書籍販売サイトにおいてAdobe Acrobat eBook Read erを無料で配布する事を発表しました。 ●角川書店の電子書籍ビュワー  2001年4月13日に株式会社角川書店は書籍目録ソフト『BishopLibrary』及び 電子書籍ビューワー『RookView』を東京都千代田区の本社で記者会見を開き、 発表しました。 ●パピろく  日本の電子書店大手のパピレスは2001年6月8日に図書目録をダウンロードし てオフラインでゆっくりと電子書籍を選べるサービス、パピろくをスタートし ました。 ●ザウルス文庫向け新フォーマット  2001年7月27日にシャープ株式会社はザウルス文庫向けの電子書籍ビュワー の新フォーマット『モバイル・ドキュメント・フォーマット』(MDF)を開発し 、対応のビュワーソフト『ブンコビューアVer.2.1』を2001年7月30日からシャ ープスペースタウンで無償配布すると発表しました。  また従来の光文社、旺文社、徳間書店、PHP研究所に加え中央公論新社及び 文藝春秋がザウルス文庫に新たに加わります。 [02]:東京国際ブックフェア2001レポート ------------------------------------- http://ml.ebookstyle.net/  ML『電子書籍への飛翔』にNovel SearchのTAKEさんが東京国際ブックフェア 2001のレポートを投稿してくれました。TAKEさんの許可をいただき、以下に掲 載させていただきます。  TAKEさん、本当にありがとうございます。 去る4月19〜22日、東京ビッグサイトにおいて「東京国際ブックフェア2001」が 開催されました。私は土曜日の昼過ぎから見に行ったのですが、喜ぶべきか 悲しむべきか来訪者も比較的少なく、特に長時間待たされずに入場できました。 電子書籍で目を引いたのは「文芸社」「新潮&ボイジャー」「アドビ」のブース ぐらいだったと思います。「パピレス」はこんなことを言うと失礼かもしれません が、はっきり言って「やる気」を感じませんでした。なんせ去年と同じパンフレット を配っているのですから……。 「文芸社」(展示内容:一般販売書籍の展示・Boon-gate.comの紹介)  来訪者に一番分かりやすく電子書籍について説明を行っていたのが、 文芸社だと思います。Boon-gateのデモ用に数台のパソコンが設置され、 定期的に大型のモニタを使いながら文芸社の人が「電子書籍とは何か」 「どうやって読むのか」といったことを説明していました。展示場所が入り口から すぐのところでしたので、結構注目を集めていたと思います。 「新潮&ボイジャー」 (展示内容:一般書籍の展示・T-Timeの紹介・電子書籍及び新潮グッズの販売)  すでにブックフェアでおなじみとなっている「新潮&ボイジャー」のコンビです。 大型モニタを用いながらT-Timeの説明も行っておりましたが、展示場所が あまり良くなかったことと、隣で新潮グッズの販売を行っていることから、 あまり人が集まっているような感じはしませんでした。電子書籍の販売は (たぶん)会場で唯一と言うことや新潮グッズの隣での販売ということも、 結構注目を集めていました。  私はここで定価の1割引で「T-Timeパブリッシャーズキット」を購入しました。 直販専用のソフトなので安く買えることはないと思っていましたので、非常にラッキーでした。 「アドビ」 (展示内容:eBookの展示・説明+その他諸々)  会場の中で最も注目されていたと言っても過言ではない、アドビのブースです。  eBookの説明を聞いてはじめて知ったのですが、eBookのファイルを配布 する為には「Adobe Content Server」というサーバを利用しなければならず、 これの使用料に年5000ドル+販売額の3%がかかると言うことです。この金額だと 遊びで手を出すわけには行かず、T-Timeを用いて行われているような「作家→ 読者」の直販には用いられず、「作家→出版社→読者」と言ったものになると 思われます。  しかし値段の分だけ機能も高く、購入した電子書籍をユーザー間で貸し借り や譲渡できる機能やサーバの設定で1日に開けるページ数やプリントできる 枚数を設定できるなど面白く、実用的な機能が揃っていました。  デモも見てきましたが、残念ながら英字及びマンガのデモしかなかった為、 日本語がどのように表示されるのかは分かりませんでした。  全体的に見ると紙の本と電子書籍が6:4ぐらいだったと思います。個人的 には昨年の方が電子書籍は人気があったかなと思いました。話題になって いたイーブックイニシアティブのeBookリーダーもぜんぜん注目を集めてい ませんでしたし。今年は夏にeBookも上陸しますし、来年のブックフェアは 電子書籍が盛り返すことを期待したいと思います。 ○==================================================================○  Novel Search 〜オンライン小説専門サーチエンジン〜                   http://www.novelsearch.net/  数々のウェブ上に散らばる優れた小説を読みたい。             折角書いた小説を多くの人に読んでもらいたい。        そんな気持ちを繋ぐ…それが Novel Search ○==================== http://www.renya.com/textware/thankad.htm ===○ [03]:思うことをつらつらと ------------------------- http://www.renya.com/textware/mag014.txt  すいません。発行までの間が今までで最長の約3ヶ月となってしまいました 。これからもぽつぽつと発行していきたいと思いますので、見捨てないでくだ さいね。  最近は電子書籍関係のニュースはまずMLの方へ流すようにしているので、ぜ ひそちらにも参加してください。  (実はこれが発行がなかなか行われない理由だったりします。ニュースを伝え るというこのマガジン最大の目的をMLで流した事でやったつもりになってしまっ ているのです。) http://ml.ebookstyle.net/ [04]:奥付 --------- http://www.renya.com/textware/mailmag.htm  電子書籍への誘い vol.014 2001/08/17 (Since 2000/03/08)  Copyright (C) 2001 by renya.com All Rights reserved.  e-mail address info@renya.com  電子書籍という潮流 http://www.ebookstyle.net/  吉野宗大(Yoshino Munehiro) Munehiro@ebookstyle.net  このメールマガジンの内容について保証は出来かねますので、真偽について は自分自身で確かめるようにお願いいたします。  電子書籍への誘いは、以下のシステムを使って発行しています。  『まぐまぐ』でのマガジンIDは0000027186です。 http://www.mag2.com/  eGroupsでのグループ名はebook-sです。 http://www.egroups.co.jp/  FreeMLでのアドレス名はebookです。 http://www.freeml.com/  PubzineでのマガジンIDは008457です。 http://www.pubzine.com/  Macky!でのマガジンIDはebookです。 http://macky.nifty.com/  登録及び解除は http://www.renya.com/textware/mailmag.htm で出来ます 。  2001年02月25日に発行したvol.013の『まぐまぐ』での購読者数は590人、eG roupsでの読者数は11人、FreeMLでの購読者数は31人、Pubzineでの購読者数は 61人、Macky!での購読者数は28人でした。 $$