柔道の基本は何か。これは受け身であると思います。

 現在「柔道」と呼ばれるものは正式には『講道館柔道』と言い、その講道館は明治15年(1882)に嘉納治五郎によって創設されました。現在の国際柔道連盟(IJF)の規約第1条にも「IJFは嘉納治五郎により創設されたものを柔道と認める。」と明記されています。

 柔道の源流・母胎は日本に伝わる数々の柔術です。柔術には様々な流派がありますが、嘉納は各流派の優れたところを集め、危険な部分は削ぎ落とし、また独自の創意工夫をして、従来の柔術とは異なる新しい講道館柔道を9人の門人と12畳の道場で創始しました。そして数年後、警視庁武術大会で講道館柔道はその強さを示しました。

 嘉納は、柔道を広い視野から体育・スポーツとしてとらえ、講道館の組織作りや柔道の諸規定を整備しました。また、1909年にはアジア地域ではじめて国際オリンピック委員となり、柔道の世界的普及にも心をくだくと共に、柔道だけではなくすべての体育・スポーツの振興に努めました。
 1964年にはオリンピックの正式種目となり、今や世界的なスポーツとなっています。
 柔道がオリンピックの正式種目となったのは、1964年の東京オリンピックからでした。当初はこの1回限りとも言われていましたが、その後しっかりと定着して、オリンピックの中でもなくてはならない競技の1つとなってます。  この年に東京でオリンピックが開かれたのも、また柔道が正式種目となったのもすべて嘉納治五郎という男に対しての国際オリンピック委員のせめてもの気持ちだったのです。

 現在、オリンピックにおいて、日本人以外のメダリストがかなり増えてきました。これは日本人としては残念ですが、別の見方をすれば、全世界的に柔道が普及してレベルが向上してきているということでもあると思います。これは、良いことだと思っています。

 IJF(国際柔道連盟)の本部は現在フランスのパリに置かれています。これは、IJFが設立された時は第2次大戦直後だった為、日本に本部を設置する事が困難だった事が要因に上がられています。全世界的普及を考えるなら、これも良いことなのかもしれませんが、欧州にある為の弊害もあるような気がします。
 個人的意見ですが、商業化に走っている柔道着のカラー化には反対です。また、五輪などで無差別級がないというものおかしな話しだと思っています。


 全日本柔道連盟は1999年6月16日に開いた専門委員長会議で2年に1度開催している嘉納治五郎杯国際柔道大会を2001年1月に行われる次回大会から従来の男子大樹宇部悦から体重無差別で開催する方針を固めた。嘉納杯はIJF(国際柔道連盟)が公認する国内唯一の男子の大会。現在のところ世界選手権をはじめ、主な国際大会で体重無差別のみの大会はない。


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