+-----------------------------------------------------------------------+ | JPNIC公開文書著作権表示 (Copyright notice of JPNIC open documents) | | | | この文書はJPNIC公開文書であり、著作権は日本ネットワークインフォ | | メーションセンター(JPNIC)が保持しています。JPNIC公開文書は誰でも | | 送付手数料のみの負担でJPNICから入手できます。また、この著作権 | | 表示を入れるかぎり、誰でも自由に転載・複製・再配布を行なって構 | | いません。 | | 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-2 風雲堂ビル3F | | (社)日本ネットワークインフォメーションセンター | +-----------------------------------------------------------------------+ "Green Paper" 翻訳文 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/domain/green-paper.txt) (社)日本ネットワークインフォメーションセンター 最終更新 1998年 3月 3日 この文書は http://www.ntia.doc.gov/ntiahome/domainname/dnsdrft.htm を翻訳したものです。米国著作権法第105条により、同文書には著作権があり ません。JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その品質に責任を負 いません。 ------------------------------------------------------------------- 以下のペーパーは、インターネットドメインネームシステムの技術的管理 を改善する方法について述べたものであり、商務省が提案する規則である。 近いうちにこれと同じドキュメントがフェデラル・レジスタ(Federal Register:連邦行政命令集)として発行される予定である。商務省は本日 よりこのペーパーに関するコメントを受け付ける。フェデラル・レジスタ では、この提案に対する一般からのコメント受付の公式な締切日が設定さ れることになる。コメントは、商務省 NTIA/OIA(電気通信・情報局/国 際業務室)宛に郵送(U.S. Department of Commerce, NTIA/OIA, 14th and Constitution Avenue, N.W., Washington, D.C. 20230)するか、ま たは、dns@ntia.doc.gov 宛に電子メールで送付すること。万が一以下の ドキュメントとフェデラル・レジスタで発表される内容に相違点があった 場合、フェデラル・レジスタの内容が優先される。受け付けられたすべて のコメントは、最終的な規則を発行するという文脈においては、個々別々 に検討される。このペーパーは、現在、インターネットのみを用いて公開 されている。これは、一般からのアクセスを促進する手段として、また、 この提案規則に関する一般コメントの要請を伝達するための追加的な手段 として用いているものである。 (訳者注釈:Federal Register=『(編年体)連邦行政命令集』:合衆国 の行政機関の rule(規則)、regulation(行政規則)、standards の公 報で、毎日発行される。行政規則等の改正や提案の際にはその草案がこれ に掲載され、市民や公私の団体に広くコメントを寄せるよう要請がなされ、 公聴会の日程・場所などが掲示されることがある。最終的に制定された規 則等は、Code of Federal Regulations(『主題別』連邦行政命令集)にま とめられる。以上、東京大学出版会『英米法辞典』より) ------------------------------------------------------------------- インターネットの名前及びアドレスの技術的管理の改善についての提案 ディスカッション・ドラフト 1998年1月30日 ドメイン名は、インターネット上にあるコンピュータに付けられた親しみ やすく覚えやすい名前である(例えば、"www.ecommerce.gov")。これらド メイン名は、ユニークなIP(Internet Protocol)番号(例えば、 98.37.241.30)にマッピングされる。IP番号とは、インターネット上にお けるルーティング(経路制御)のためのアドレスとして機能するものであ る。ドメインネームシステム(DNS)は、ドメイン名をIP番号に変換するも のであり、これによって、ネットワーク上での情報転送が可能となる。 歴史 今日のインターネットは、パケットスイッチング技術及びコミュニケーシ ョンネットワークに対する米国政府の投資から生まれた結果である。これ らは、DARPA(国防総省高等研究計画局)、NSF(全米科学財団)、その他 米国研究機関との契約に基づいて進められたものである。米国政府は、NSF を通じてネットワーキング技術のボトムアップ的な開発を奨励してきた。 これによって、研究・教育のためのネットワークとして NSFNET が構築さ れた。NSFNET は、幅広い分野における応用を促進し、1992年、米国議会は、 NSF に対して、NSFNET を商用化するための法的な権限を与えた。これが今 日のインターネットの基礎となっている。 旧体制の遺産として、ドメインネームシステムの大きな部分は、今だ米国 政府機関との契約に基づいて運営されている。 1)インターネットユーザーに対する数値アドレスの割り当て インターネット上のすべてのコンピュータには、ユニークな IP番号が付け られている。IP番号の割り当ては、南カリフォルニア大学 ISI(Informa- tion Sciences Institute)の Dr. Jon Postel が率いる IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が調整し、アドレスブロックを地域IPレジ ストリ(北米はARIN、ヨーロッパはRIPE、アジア太平洋はAPNIC)に割り当 てることによって実行されている。この作業は、DARPA との契約に基づい て行われている。これを受けて次に、大規模ISP(インターネットサービス プロバイダー)が地域IPレジストリに対して IPアドレスブロックの割り当 てを申請する。アドレスブロックを割り当てられた大規模ISP は、その中 から、小規模ISP に対してアドレスを割り当てることになる。さらにそれ はエンドユーザーへの割り当てへとつながる。 2)インターネットユーザーのための名前登録システムの管理 ドメイン名空間は、階層構造となっている。ドメイン名空間はまず、複数 のトップレベルドメイン(TLD)に分割され、さらにそれぞれの TLD は複 数の第2レベルドメイン(SLD)に分割され、さらにこの構造が続いていく という具合である。現在、200以上の国別TLD、すなわち国コードTLD (country-code TDL = ccTLD)が、各国政府、または、各国政府の適切な 承認のもと民間組織によって管理されている。また、数少ない一般トップ レベルドメイン(generic TLD = gTLD)は、いかなる国の識別子ももって いないものの、ドメイン空間における意図された役割を表わしている。例 えば、.com は商業ユーザーのために、.org は非営利組織のために、.net はネットワークサービスプロバイダーのために作られたものである。これ らの主要な gTLD の登録と普及活動は、NSFとの5年間の協力契約に基づい て、ヴァージニア州に本拠を置くネットワーク・ソリューションズ社 (NSI)が担っている。この契約には、1998年9月30日を終了期日としたラ ンプ・ダウン期間がオプションとして盛り込まれている。 3)ルートサーバーシステムの運用 ルートサーバーシステムには、すべての TLD を並べた権威のある(author- itative)データベースが含まれている。これによってインターネットのメ ッセージが正しい目的地に経路制御されることになる。現在、NSI が "A" ルートサーバーを管理している。"A" ルートサーバーは、権威のあるルー トデータベースであり、そこに加えられた変更は日次ベースで他のルート サーバーに複製されるようになっている。NSI、並びに、その他の組織が、 残りの12のルートサーバーを管理している。全体的に見ると、米国政府は、 世界のルートサーバーの半分の管理を直接担っている。インターネットの 普遍的な接続性は、これら権威のあるルートサーバーとそれに対して一貫 性を持つ一連のルートサーバーの存在なしには保証することはできない。 4)プロトコルの割り当て IETF(Internet Engineering Task Force)で決められるインターネットプ ロトコルスイートには、数多くの技術的パラメータが含まれている。この パラメータには、プロトコル番号、ポート番号、AS(Autonomous System) 番号、MIB(Management Information Base)識別子、その他が含まれる。 インターネットコミュニティにおいてこれらのプロトコルを共有していく ためには、それぞれに使われる値がユニークに割り当てられる必要がある。 現在、これらの割り当て、及び、そのレジストリ管理は、DARPA との契約 のもと IANA が行っている。 変化の必要性 米国を基盤とした研究ネットワークとして誕生したインターネットは、現 在、国際的な商業、教育、通信のメディアへと急激に変化している。その 技術的な諸機能を組織化する手段も従来の伝統的なものから発展する必要 がある。今、変化を求める圧力が様々なところから出ている。  −ドメイン名登録において競争がないという不満が広がっている。  −商標権者とドメイン名保有者との間の紛争解決の仕組みは、費用がか   かり、また、扱いにくいものである。  −このままの状態では、世界中の裁判所が、それぞれの管轄権において   適用している反トラスト法や知的所有権法をインターネットの世界に   持ち込み、訴訟が急増して、混沌とした状態になってしまう可能性が   ある。  −多くの商業的な組織は、自らの未来をインターネットの実りある成長   に賭けており、より秩序だった強固な管理構造を求めている。  −米国以外のインターネットユーザーの割合がどんどん大きくなってお   り、インターネットの調整活動においてもより大きな発言権を得たい   と考えている。  −インターネットの名前が次第に商業的な価値を持つにつれて、新しい   TLD の創設を、インターネットコミュニティーに公式に責任を持って   いない組織や個人が臨時ベースで決定する状況ではなくなってきてい   る。  −インターネットが商用化されるにつれて、米国の研究機関(NSF、   DARPA)がこれまでのような参加や資金提供を行うことは不適切なもも   のとなってきている。 DNS における米国政府の将来の役割 1997年7月1日、クリントン政権の「地球規模での電子商取引の枠組み (Framework for Global Electronic Commerce)」の一部として、米大統 領は商務長官に対して、ドメインネームシステムを民営化し、競争を高め、 また国際的参加を推進するよう指示した。 これを受けて、1997年7月2日、商務省は、DNS 管理に関するコメント要請 (Request for Comments = RFC)を出した。これは、DNS における米国政 府の将来の適切な役割を模索するためにそれ以前に組織されていた省庁間 ワーキンググループに代わって商務省が行ったものである。この RFC は、 DNS システムの全体的な枠組み、新しいトップレベルドメインの創設、レ ジストラに関するポリシー、そして、商標問題に関しての一般からの意見 を求めたものである。期間中、430のコメントが寄せられ、ページ総数は 約1,500ページに上った。(注1) 今回のディスカッション・ドラフトは、これら一般からのコメントによっ て形成されたものであり、インターネットの名前及びアドレスの技術的管 理を改善するための提案を伝え、それについての一般からのコメントをさ らに求めるものである。これは、インターネットの統治に関して一枚岩的 な構造を提案するものではない。私達は、インターネットは一つのプラン あるいは一つの組織によって統治されるものでもなければ、一連のプラン あるいは一連の組織によって統治されるものでもないと考える。それより もむしろ、私達は、インターネットの名前及びアドレスの管理に関する幾 つかの主要な技術的課題(重大な課題)を解決する仕組みを作ることを模 索するものである。 新しいシステムに求められる原則 様々な人々の意見を聞いた結果、ドメインネームシステムがどのような形 で発展していくべきかについては、インターネットの利害関係者の間でも 実質的に異なる様々な考えがあることがわかった。インターネットは今非 常に急激に変化しているため、いかなる組織もいかなる個人も、インター ネットにとって最善のものが何であるかを知っていると言える人はいない。 私達も自分達の考え方が唯一先見の明があるとは思っていない。それでも、 インターネットの利害関係者との討論の中から共有すべき幾つかの原則が 明確になってきた。  1.安定性  米国政府は、インターネットの番号及び名前アドレスシステムにおける  役割を責任ある形で終えるべきである。これは、何にもまして第一に、  インターネットの安定性を確実にするということを意味する。今日のイ  ンターネットはうまく動いているが、今の技術的管理が長い将来に渡っ  て通用するとは限らない。私達は、現在のシステムが崩壊する前に行動  を起こさなければいけないが、急激に動くべきでもない。また、現在の  構造を抜本的に変えて、インターネットの機能を混乱させるようなこと  があってはならない。新しいシステムの導入は、現在の運用を混乱させ  るものであってはならないし、また、現在のルートシステムに競合する  ものを作ってはいけない。  2.競争  インターネットは非常に大きな部分において成功をおさめている。これ  は、インターネットが分散型システムであり、それによって技術革新を  促進し、個人の自由を最大限にできたからである。可能な部分において  は、競争と消費者の選択を推し進める市場メカニズムがインターネット  の技術的管理を推進するようにすべきである。これによって、技術革新  がさらに促進され、多様性が保たれ、ユーザーの選択肢が増えるととも  にその満足度も高まるであろう。  3.民間によるボトムアップ的な調整活動  特定の技術的管理には調整活動が必要である。このような場合、政府の  規制よりも、責任ある民間セクターによる業務遂行が好ましいと考えら  れる。民間による調整活動は、政府よりもより柔軟であると思われるし、  また、インターネット及びインターネットユーザーの変化しつつあるニ  ーズに十分迅速に対応できるものと思われる。民間による活動は、可能  な限りにおいて、ボトムアップ的な統治が反映されるようにすべきであ  る。これは、今日までのインターネットの発展の特徴でもある。  4.インターネットを代表するもの  インターネットの技術的管理には、ユーザー及びユーザーニーズの多様  性を反映すべきである。また、意思決定において国際的な意見の反映が  確実になされる仕組みを作るべきである。 これらの原則を維持していきつつも、私達は名前及び番号の仕組みを2つの 部分に分けることにする。一つは競争的なシステムへと移行ができる部分、 もう一つは調整活動が必要となる部分である。私達はここで、広く受け入 れられる客観的な基準に従って調整的な仕組みを管理する非営利でインタ ーネットを代表する法人の創設を提案する。次に私達は、市場指向で進む ことが可能と考えられる部分を競争的市場へと移行させるために必要とな るステップを提案する。最後に、これらの変化が、インターネットの安定 性を維持するよう整然と行われることを確実にするための移行プランを提 案する。 提案 調整的な仕組み 番号アドレスの割り当て管理は、調整ベースで行われるのが最善である。 技術の進歩とともに、番号割り当てのシステムにおいても変更が求められ る可能性がある。これらの変更についても、調整ベースで進められるべき である。 インターネット全体を円滑に動かしたいとするならば、同様に、ルートサ ーバーのネットワークの調整も必要である。ルートサーバーの実際の運用 及び維持のような日常的な運用業務は外部に委託できるが、TLD 及びルー トサーバーのポリシー管理及び制御は、インターネットユーザーを代表す る単一の組織にまかせるべきである。 最終的に、インターネットアドレッシングのためのプロトコルパラメータ の維持及び普及はその調整活動によって、インターネットの安定性と相互 接続性を最善の形で維持するであろう。 私達は、民間の非営利法人(新法人)を創設し、これらの調整的な仕組み が安定的でオープンな制度的枠組みのもとで管理されることを提案する。 新法人は、インターネット全体の利益を追及する民間組織として運営され るべきである。新法人は次の権限を持つことになる:  1.地域番号レジストリに対するアドレスブロック割り当てのための方    針を策定し、その指示をすること  2.権威のあるルートサーバーシステムの運用を監督すること  3.新法人の憲章において明確に設定される客観的な基準に基づき、新    しいトップレベルドメインがルートシステムに追加される状況を決    定するためのポリシーを監督すること  4.インターネットの世界的な接続性を維持するために必要となる他の    技術的プロトコルパラメータの開発を調整すること 米国政府は、IANA の機能、ルートシステム、及び、必要と思われるデータ ベースシステムを徐々にこの新しい非営利法人へと移行する。この移行は できるだけ早い時期に開始されるものとし、新組織への運営責任の移管は 1998年9月30日までに行われるものとする。米国政府は、新法人が設立され 安定するまでの間ポリシー管理に参加する。なお、米国政府は遅くとも 2000年9月30日までのできるだけ早い時期にその参加を段階的に停止する。 米商務省が、米国政府のポリシー管理の役割を調整する。これらの日付を 提示することによって、米国政府の早すぎる退却(すなわち、ドメインネ ームシステムを新しくて検証もされていない組織へ移管すること)に対す る心配と米国政府は現在の管理の役割を永遠に放棄しないのではないかと いう心配の両方を均衡がとれた形で解消するよう努めている。 新法人は、ドメイン名レジストリと地域IPレジストリによって財政的に賄 われる。最初は、現在の IANA スタッフがこの新しい組織に移り、新法人 が設立されるまでの期間中、これまでの継続を維持し専門知識を提供する ことになる。新法人は、企業セクターでの経験を持つ最高経営責任者(CEO) を雇い入れるべきである。これは、インターネットが主に研究のためのメ ディアであった時に必要とされた以上に、また、その時実現できた状態以 上に、より厳格な管理を新組織に持ち込むためである。これらの機能が現 在米国において実行されているのと同様、新法人は米国に本拠を置き、米 国法のもとで非営利法人として法人化されることとする。ただし、その理 事会は世界の人々から構成され、新法人はその理事会に対して報告するも のとする。 この新しい組織の理事会がすべてを完全に代表する形で設立され、また、 その状態を維持することはおそらく不可能である。インターネットコミュ ニティは、すでに尋常ではない程の多様化を遂げ、時間の経過とともにそ の度合が益々高まっていく様相を呈している。それにもかかわらず、新組 織とその理事会は、主要な利害関係者の参加によってその正当性を引き出 さなければならない。新組織は、主に番号、名前、プロトコルに関与する ものであるため、その理事会は、インターネットユーザーの直接的な関係 団体とともに、それぞれの分野の会員組織を代表するものとすべきである。 新法人の理事会メンバーは、IPレジストリ、ドメイン名レジストリ、ドメ イン名レジストラ、技術コミュニティ、インターネットユーザー(商業組 織、非営利組織、個人)を公平に代表するようバランスをとるべきである。 各国政府の高官、並びに、政府間機関の高官は、新法人の理事会メンバー にはなるべきではない。当初の理事会の構成は次のようになるのが良いと 思われる:  1.3名:世界の3つの異なる地域を代表する地域番号レジストリの会員    制組織から3名の理事。今現在であれば、ARIN、APNIC、RIPE よりそ    れぞれ一人ずつ出るという意味になる。今後さらに地域番号レジス    トリが増えた場合、理事会メンバーは、交代制で指名を受けるか、    または、地域番号レジストリによって構成される会員制組織におい    て選挙で選ばれることになる。ARIN、RIPE、APNIC はオープンな会    員制組織であり、大きな番号ブロックを使用している組織を代表す    るものである。これらの地域レジストリは、インターネットの番号    アドレスシステムに関する知識を持ち、また、最大の利害関係を持    つ。これらの組織はまた、国際的な代表であるとも言える。  2.2名:IAB(Internet Architecture Board)より指名される2名の理    事。IAB は、インターネットの技術コミュニティを代表する国際的    な理事会組織である。  3.2名:ドメイン名レジストリ及びレジストラを代表する会員制組織    (今後設立される組織)より指名される2名の理事。  4.7名:インターネットユーザーを代表する会員制組織(今後設立され    る組織)より指名される7名の理事。この内少なくとも1名はインタ    ーネットの非商業、非営利利用をしている個人または組織に割り当    てられ、また、1名は個人エンドユーザーに割り当てられる。残りの    部分は、商標権者を含む商業ユーザーによって埋められる。  5.新法人の CEO も理事に就く。 新法人における手続きは、公平でオープンであり、競争的な状況を支持し、 また、特定の限られた利害関係団体による占有を防止すべきである。その 意思決定手続きは、健全で透明性の高いものであるべきである。その意思 決定の根拠となる部分は記録され、一般の人々が入手できる状態にすべき である。絶対多数による賛同またはコンセンサスを求めることは、利己的 な一団による占有を防止する上で有効である。新法人の憲章は、その統治 組織部分が、インターネットの利害関係者の構成の変化を反映して発展す る仕組みを規定すべきである。新法人は、理事会に反映される代表を拡大 するための請願を表明するためのオープンな手続きを設けるべきである。 上述したような機能を実現していく上で、新法人はどちらかと言うと標準 化機関に近い動きをするであろう。新法人がオープンで競争的な状況を支 持する形で運営される範囲においては、その活動は反トラスト法違反の調 査に耐え得るだろう。その判断基準は、新法人の正当な調整目的に基づく べきであり、また、その目的を促進するために必要である以上に幅広いも のであるべきではない。米国法のもとでは、標準化機関であっても、経済 的に利害関係のある団体に占有されている場合、あるいは、標準化作業が 2、3の主要な競合会社によって秘密裏に行われている場合、反トラスト法 違反の責任を問われる可能性がある。しかし、適切な手続きと構造を備え ていれば、その機関の活動が反競争的である、あるいは、裁判所にとって 反競争的に見える可能性を最小限にするであろう。 競争的な仕組み 第二レベルドメイン名の登録システム及び TLD レジストリの管理は、競争 的で市場指向を高めるべきである。 この点に関して私達は、レジストリとレジストラとを区別する。私達が使 っている用語「レジストリ」は、一つの TLD のゾーンファイルの維持に責 任を負う。そのファイルには、その TLD 下にあるすべての SLD の名前、 並びに、各 SLD に対応する IP番号が含まれている。インターネットの現 在の構造のもとでは、一つの TLD は二つ以上のレジストリを持つことはで きない。「レジストラ」は、ドメイン名保有者とレジストリとをつなぐイ ンタフェースとして行動し、登録サービスや付加価値サービスを提供する。 レジストラは、各顧客のゾーンファイル情報とその他のデータ(連絡担当 者情報を含む)をその TLD のレジストリに提出する。現在、.com、.net、 .org、.edu については、NSI が独占的なレジストリ及び独占的なレジスト ラとして活動している。 レジストリ及びレジストラの機能はともに競争を基本として運営すること も可能であろう。NSI が .com、.net、.org のレジストリとして活動して いるのと全く同じように、その他の企業も他の異なる TLD、例えば .vend や .store 等のレジストリを管理することも可能である。レジストラは、 すべての gTLD について、顧客のためにドメイン名取得サービスを提供す ることが可能である。顧客のために Webサイトをデザインする企業が、例 えば、他のサービスの付加サービスとして登録サービスを提供することも 可能である。企業の中には、単独のビジネスとしてこの機能を提供すると ころがあるかもしれない。 少なくとも現時点においては、ドメイン名登録、すなわちレジストラの機 能は競争的であるべきだという強いコンセンサスがあるようである。しか しながら、レジストリ・レベルでの競争促進については、まだ一致をみて いない。 中には、市場指向の高いレジストリシステムの設立を非常に強く主張して いる人々もいる。レジストリ間における競争は、登録者に対して単に一つ の選択肢を与えるのではなく、複数の TLD から選択することを可能とす る。TLD 間の競争によって、業務の効率化が高められ、価格が下げられ、 さらに追加的な付加価値サービスの提供が模索されるであろう。レジスト リに対する投資は、ブランド力を高めることとマーケティング活動によっ て回収することも可能であろう。名前の割り当てに関連した効率性、便利 さ、サービスレベルは、レジストリ毎によって大きく異なってくる可能性 もある。彼等の主張によれば、このような市場圧力がなければ、レジスト リにとっては、自らを革新していこうとするインセティブが生まれないで あろう。 しかしながら、もしも複数のレジストリが存在するとしたならば、それら は非営利を基本として事業を行うべきであると強く思っている人々もいる。 彼等の主張は、レジストリ間の移動ができないことにより(つまり、ユー ザーは自分のドメイン名の文字列の一部を少なくとも変更しなければレジ ストリを移動することができないという事実)、ロックインの問題(固定 されてしまうという問題)が発生し、消費者が被害を被る可能性があると いうものである。例えば、あるレジストリがトップレベルドメインへの登 録に当たって、最初非常に安い価格でユーザーを誘い込み、その後で価格 を急激に上げるということも考えられる。これは、ドメイン名保有者は、 異なるトップレベルドメインへ移動することによって、すでに確立してい るビジネスを危険にさらしたくないということを知っているためである。 私達は、価格変更とロックインによって、上述のようなシナリオが現実の ものとなる可能性もあるということを認めざるを得ない。他方、市場メカ ニズムは当然のことながらこの種の行為を妨げる形で機能するものと信じ ている。これらすべてを考慮した結果、私達は、市場指向の高いレジスト リ間の競争を取り入れた方が消費者にとって利益があると信じている。し たがって、ドメインネームシステムの民間管理への移行期間中にレジスト リ間競争を限定的な実験として取り入れることを支持する。 新しい gTLD の創設 インターネットの利害関係者の間では、新しいトップレベルドメインの追 加がいつ行われるべきなのか、また、その決定はどのようになされるべき なのか、について一致を見ていない。中には、誰に対してもトップレベル ドメインレジストリの創設を許すべきであると信じている人々もいる。彼 等の主張は、どれがうまくいき、どれがうまくいかないかは市場が決定す るというものである。また、中には、このようなシステムはあまりにも混 沌としており、消費者の混乱を劇的に増長するだろうと考えている人々も いる。彼等の主張は、ルートサーバーシステムが非常にたくさんのトップ レベルドメインを指し示す必要がある上に、これらのトップレベルドメイ ンが非常に頻繁に変わるため、あまりにも技術的に複雑すぎるというもの である。彼等はまた、商標権者にとっては自らの商標を保護するために、 非常にたくさんのトップレベルドメインを監視しなければならないとした ら、これは非常に困難なことであると指摘している。 これらすべての主張には優れた面もある。しかし、それらはすべて、今後 の経験によってしか明かにならない事実に依拠しているものである。少な くとも差し当たっては、システムの安定性を慎重に考えていくならば、 gTLD の拡張はゆっくりとコントロールされたペースで進められ、それら新 gTLD の影響評価とドメイン空間の道理の通った発展を可能とするものでな ければいけない。新しいトップレベルドメインの数は、レジストリ間の競 争を生み出すだけの十分な数にすべきである。また、新法人が新しい環境 の中で、ルートサーバーシステム、及び、共有型の登録を可能とするソフ トウェアシステムの機能を評価するのに十分な数にすべきである。同時に、 その数はインターネットを不安定にする程の多さであるべきではない。 私達は、DNS の民間管理への移行期間に、最大で5つのレジストリを追加す ることがこれらの目標と整合すると考える。開始段階においては、一つの レジストリが管理できるトップレベルドメインは一つに限定されることを 提案する。この期間中、新法人は新gTLD の追加が、インターネットの運用 に対して、ユーザーに対して、そして、商標権者に対してどのような影響 を及ぼすのか評価をすべきである。移行期間後は、さらに gTLD を追加す るかどうか、あるいは、いつ追加するのが望ましいかについては、新法人 がそれを決定する適切な立場におかれるであろう。 個別の企業もコンソーシアムも同等に、特定の一般トップレベルドメイン の運用の道を模索するであろう。競争は二つのレベルで起きるであろう。 一つは、異なる一般トップレベルドメイン間の競争。もう一つは、これら の一般トップレベルドメインへ顧客を登録しようとするレジストラ間の競 争である。これとは対照的に、既存の各国レジストリは、各国政府が国コ ードトップレベルドメインの管理をする権利を主張するならば、その管理 を継続することになるだろう。これらのドメインの登録手続きの変更につ いては、それらを管理しているレジストリ及び各国政府が決定することで ある。 産業分類あるいは他のもっと理解しやすい体系に基づいて、より記述的な トップレベルドメインのシステムの創設を求めている人々もいる。複数の トップレベルドメインが存在していることそのものがすでに混乱のもとで あり、また、新しい gTLD の追加によってユーザーが探している企業を見 つけるのか益々難しくなると言うのである。 長期的に見れば、市場重視のシステムは、技術革新、並びに、消費者のよ り幅広い選択と満足をもたらす結果となる。私達は、将来、様々な種類の ディレクトリーサービスが現われることによって、トップレベルドメイン の数に関係なく、ユーザーが探しているサイトを簡単に見つけられるよう になると予想している。あまりにも多くの命令を中央から出そうとする試 みは、インターネットのようなメディアを抑圧してしまう危険がある。イ ンターネットは本来分散型のものであり、また、自由と技術革新に基づい て成長してきたのである。 商標のジレンマ 今日のインターネットにおいて、商標とドメイン名との紛争が発生するの は非常にまれであるということを心にとめることが重要である。例えば、 NSI はこれまで数百万のドメイン名を登録しているが、商標権者から異議 申し立てを受けたのはその内のほんの一部である。しかし、商標がドメイ ン名として違法に使われた場合、消費者はインターネット上で提供されて いるその製品あるいはサービスの出所に関して誤認をする可能性がある。 また、商標権者は非常にお金のかかる訴訟なしではその権利を保護するこ とができないかもしれない。 サイバースペースが有効な商業マーケットとして機能するためには、企業 にとっては彼等が持つ商標が保護されるという確証が必要である。他方、 インターネットの管理は、商標権者のみのニーズではなく、インターネッ トコミュニティ全体のニーズに応えなければならない。これらのバランス をとって私達が考え出したことは、商標権者に対して彼等が実際の世界に おいてもっている権利と同等の権利を与えること、透明性を確保すること、 裁判所に訴えることも含めた紛争解決メカニズムを保証すること、そして、 DNS の調整活動を民間セクターに移行する期間中に慎重にトップレベルド メインを追加することである。 申請手続きにおいて考えられる幾つかのステップがある。それは申請者に とって難しいものではなく、しかしながら、商標権者の仕事をより簡単に するものである。例えば、gTLD 登録者が、基本情報を提出するということ が考えられる。それは、申請者の名前、並びに、申請者またはその代理人 の居場所がわかる十分な連絡先情報を含むものである。ドメイン名による 侵害行為を防ぐためには、レジストリは申請者に対して、申請しようとし ているドメイン名について他に先行する権利を持っている者がいないとい うことを知っているという保証をさせることも可能であろう。 商標の監視の仕事は、もし、一般的なインタフェースから簡単に検索でき るドメイン名データベースがあり、どの名前が登録されているのか、それ らのドメイン名は誰が保有しているのか、どのようにすればドメイン名保 有者と連絡がとれるのか等がわかるようになれば、かなり楽になるであろ う。多くの商標権者達は、現在の登録検索ツールである Whois がこのよう な目的で使うに当たっては機能が限定されていて有効ではないと思ってい る。これら商標権者のニーズに合うよう、複数フィールド検索または複数 文字列検索の特徴を持ち、類似名の検索ができる、より強力で柔軟な検索 ツールを採用または開発するということも可能であろう。ドメイン名登録 者は連絡先情報を常に最新のものにしておかなければならないという条件 をつけることによって、データベースを最新なものに維持することも可能 であろう。 オンラインによる紛争解決を可能にするメカニズムがあれば、商標権者と ドメイン名登録者の間における紛争を解決するための、低コストで効果的 な訴訟の代替手段となる可能性がある。迅速な紛争解決手続きによって、 ドメイン名の初期登録から短い期間、例えば30日間、以内に、不利な影響 を被る商標権者が異議を申立てた場合、そのドメイン名登録を一時的に使 用停止にすることも可能であろう。私達は、異議申立てが提出された際、 ある一定期間内においてその紛争を解決するという役割をレジストリに求 めるべきかどうか、また、レジストリに求めるべきであるとした場合、そ の期間をどのぐらいの長さにすべきか、についてコメントを求めたい。 商標権者がこれまで表明している心配は、遠い場所にいるドメイン名登録 者は、商標権者が自らの権利を保護するために訴訟を起こすことのできる 裁判所の管轄権の及ばない所で、権利侵害をすることができるのではない かということである。登録時に、登録者に対して、登録された名前に絡む 商標紛争が発生した場合、その裁判管轄権は、リジストリのある場所、レ ジストリ・データベースが管理されている場所、または、"A"ルートサーバ ーが管理されている場所とする、ということについて合意をさせるという ことも可能であろう。私達は、この提案についてコメントを求めたい。ま た合わせて、このような裁判管轄権についての条項をどのようにして組み 込むことができるのかについて提案を頂きたい。 商標権者はまたこれまで、gTLD 全体を通じて、商標、特に著名商標、を 「除外」する何らかの仕組みの創設を求めている。このような仕組みがあ れば、新gTLD の追加に関連した商標問題を減らすことができるかもしれな い。再度、私達は、この提案についてコメントを求めたい。また合わせて、 商標除外手続きの仕組みについて提案を頂きたい。 私達は、インターネットの柔軟性に対して大きな制限を加えることになる ような提案は思いとどまった。例えば、待機期間を設けることや新しいト ップレベルドメインを認めないことである。 私達はまた、今の段階で、一枚岩的な商標紛争解決手続きの確立を提案す るわけではない。なぜなら、どのシステムが最もうまく機能するのか明確 でないからである。私達が意見を聞いた何人かの商標権者でさえも、この 問題については意見が分かれた。このため、私達は、すべてのレジストリ が、商標問題に関連して最低限の紛争解決手続き及びその他手続きを設定 することを提案する。これら最低限の手続きについては、付属書2に記述 されている。これらの最低限の手続きを越えた追加的な商標保護の仕組み や商標紛争解決の仕組みなどは、各レジストリが自由に策定できるものと する。 私達はまた、ルートに対して新gTLD が導入された直後、この新gTLD の追 加及びそれに関連した紛争解決手続きが、商標権者と知的所有権者に及ぼ す影響についての調査を行うことを提案する。この調査は、紛争解決手続 きの分野で国際的に認められている機関の後援のもと、商標権者、ドメイ ン名保有者、そしてレジストリにも意見を求め、実行されるべきである。 調査結果は、新法人の理事会に提出され、新gTLD の創設・導入を決定する 際に検討されるべきである。様々に異なる紛争解決手続きの長所・短所に 関する情報は、現在設定されている紛争解決のための最低限の基準を修正 すべきなのか、このまま維持すべきなのかについて、新法人が判断するた めの道標となるべきである。このような調査はまた、一般的に商標のハー モナイゼーションという観点からも重要な意見を提供することとなるであ ろう。 米国商標法は、いかなる登録に対してもそれが良識をわきまえたものなの かどうかについての調査をすることについて、レジストラに義務を課して はいない。(注2)現在の法律のもとでは、ドメイン名が商標権者の商標を 侵害または希釈した場合、当然のことながら商標権者はそのドメイン名保 有者を起訴することができる。しかし、現在の法律は、レジストラによる ドメイン名の単なる登録は、申請者の要求にしたがって行われたものであ り、また、申請者とレジストラとは少し距離をおいた関係にもあり、その 登録そのものに責任があるという考え方の根拠を規定しているものではな い。(注3)商標権侵害の責任を負うべきは、レジストラでも、レジストリ でも、技術管理機関でもなく、侵害者本人なのである。しかしながら、判 例法が完全に安定するまでは、レジストリは、商標紛争に関連して業務の 一部を犠牲にするという意味において、その法的経費を負うものと考えら れる。このような経費は新しい非営利法人に対して発生させるべきもので はない。したがって、商標紛争に関連して新法人が負わなければいけない 経費が発生した場合、レジストリがそれを補償するようにすべきである。 新しい構造が進展していくにつれて、今後の訴訟の進展も、インターネッ トの商標問題を検討するグループによって調査されるべき項目の一つとな る。 知的インフラストラクチャ基金 1995年、NSF は NSI が新規ドメイン名登録の手数料として年間50ドル(最 初の2年間)という査定を行い、その内の30%はインターネットの知的イン フラを維持・向上させるための基金(知的インフラストラクチャ基金)と して蓄積されるということを承認した。 これまで 4,600万ドル以上が集められている。1997年、米国議会は、集め られた基金の内 2,300万ドルを次世代インターネット(Next Generation Internet)の開発支援のために研究関連費として NSF に信用割り当てする ことを承認した。現在、この知的インフラストラクチャ基金の設立が、コ ロンビア特別区地方裁判所で訴訟となっている。 現在、米国政府はドメインネームシステムにおけるその役割を終えるため の道を模索しているため、協力契約でうたわれている登録料の一部をイン ターネット知的インフラストラクチャ基金に割り当てるという条項を1998 年4月1日に停止すべきであると考えている。この期日は、協力契約のラン プ・ダウン期間の始まりの日でもある。 移行 このペーパーで描かれているシステムを実現するためには幾つものステッ プが必要である。  1.新しい非営利組織が設立され、理事が選ばれなければならない。  2.1)レジストリとレジストラを代表する会員制組織、並びに、2)    インターネットユーザーを代表する会員制組織を作らなければなら    ない。  3.IANA の機能を新組織に移管することについて、米国政府と現在の    IANA が合意しなければならない。  4.多くのレジストラ/レジストリが競争する市場において、NSI が一    レジストリとなるための条件について、NSI と米国政府が合意しな    ければならない。平等な競争環境が作られる必要がある。  5.新法人は、レジストリ、並びに、レジストラになろうとする組織が、    移行期間に設定される基準を満たしているかどうかを判断するため    の手続きを確立しなければならない。  6.ルートサーバーシステムの管理をより強固により安全にするための    手続き、並びに、その管理を米国政府の後援体制から新法人による    管理へと移行するための手続きについての計画が立てられなければ    ならない。 NSI との契約 米国政府は、NSI との協力契約のランプ・ダウンに入り、1998年9月末日ま でにその契約を終了させる。NSI との間におけるランプ・ダウンの合意に は、ドメイン名空間における競争を促進することをねらった以下の条件が 反映されるべきである。  1.NSI は、現在のレジストリ業務とレジストラ業務を実質的に分離し、    それを明確な形で維持する。NSI は、.com、.net、.org を完全共有    型のレジストリとして継続する。.edu の管理は、非営利の別組織に    移管する。レジストリとしての NSI は、すべてのレジストラを区別    することなく扱い、また、レジストリサービスの価格設定について    はこの期間合意された公式に従う。  2.完全共有型のレジストリシステムへの移行の一環として、NSI は、    今後合意される特定の期日までに、それが管理するすべてのトップ    レベルドメインの登録をいかなるレジストラであっても共有できる    技術的な機能を開発し(または、ライセンスし)実現すること。こ    れによって、いかなるレジストラも、可能な限り迅速にドメイン名    の登録ができるようになる。  3.NSI は、協力契約期間に生成されたすべてのデータ、ソフトウェア、    その他の知的財産のライセンスのコピーとドキュメントを米国政府    に引き渡すこと。これらは、インターネットの利益のために、新法    人によって利用される。  4.NSI は、米国政府の指示に従い、"A"ルートサーバーのコントロール    及びルートサーバーシステムの管理を引き渡すこと。  5.NSI は、付属書1に示されているレジストリの要件、並びに、レジ    ストラの要件を満たすことに合意すること。 競争的レジストリ、レジストラ、及び、新gTLD の追加 過去数年に渡って、幾つかのグループがレジストリまたはレジストラのビ ジネスに参入したいという希望を表明してきている。理想的には、米国政 府は管理の手を今の状態のままにしておき、新法人が組織され、提起され ている問題を調査する機会が与えられるまでの間、ドメインネームシステ ムに競争を導入しようとする具体的なプランの策定を延期したい。もし、 以下に概説されている移行プラン、またはその他の提案が、実質的なコン センサスに達しない場合、おそらくそのような道を選ぶ必要があるだろう。 しかしながら、現実的に、新法人は一夜にして設立できるものではない。 運営のための手続きが確立される前に、理事会メンバーと CEO が選ばれな ければならない。最善のシナリオであっても、新法人が1998年9月30日以前 に完全に業務のできる体制になっている見込みは小さい。広く一般からの 意見に基づいた私達の考えは、DNS システムへの競争の導入はもっと速や かにすべきであるというものである。 このため私達は、現在の米国政府が持つ権限を、完全に稼働した調整組織 へと移管する期間中に、ドメインネームシステムに競争を導入するという 提案を以下に述べる。この提案は、移行期間のみを対象として計画される ものである。新法人ができた段階で、新しいトップレベルドメインを承認 する条件に関しては、その新法人が権限を持つことになる。 レジストリと新gTLD この提案は、最大5つのレジストリの創設を求めるものである。最初は各レ ジストリは各々一つの新gTLD を管理することが許されるものとする。先に 述べたように、この数は、新gTLD の追加とレジストリ・レベルでの競争導 入の影響に関する貴重な情報を集める上で十分な数であり、しかも、この 移行期間中にインターネットの安定性を脅かす程の多さでもない。新しい レジストリと gTLD を指名するために、IANA は、レジストリ・サービスを 提供したいと考えている多くの個人と組織の中から最終的なレジストリを 選び出すための公平で客観的な基準と手続きを策定しなければならない。 不首尾な申請者は選ばれないであろう。 私達は、民間セクターですでに進行している作業を認めるための幾つかの オプションを検討してきた。例えば、IANA の要請に基づいてすでにレジス トリビジネスに投資をしてきたところに対し、一定数の登録予定者を限定 して認める「開拓者特典」その他例外を認める仕組みのための条項を主張 する人々もいる。これは非常に重要な主張であり、私達もその可能性を否 定するわけではないが、誰がその一定数に入るのかを決定することは容易 なことではない。そのような決定がなされるとしたら IANA は、それに関 して相当な責任を担わされることになるだろうし、また、IANA が任意な方 法または不公平な方法をとったという批判から守られる必要があるだろう。 私達は、一定数の申請者を設定すべきかどうかについて、また、もしその ようにするのだとしたら、何に基づいて行うべきかについての提案を歓迎 する。 私達は、今回の移行期間中において、付属書1に述べられている技術要件、 管理要件、サイト要件を満たした最初の5つの組織(有限の中から、または、 無限の中から)がドメイン名レジストリの設立を許されるようにするとい うことを提案する。IANA は、これらの基準のもと、レジストリ候補を評価 し、その申請組織が基準を満たしているということを認定するために、中 立的な会計コンサルティング会社及び技術コンサルティング会社をその作 業に従事させる。これらのレジストリ候補は、自らの要件を満たすために、 予定されている gTLD リストから一つを選択するか、または、IANA に対し て別の gTLD を提案するだろう。(私達は、すぐに使用できる gTLD につ いての提案を歓迎する。私達は、寄せられた意見に基づいて gTLD リスト を作ることになるだろう。また、私達は、特定の gTLD に対する消費者の 関心がわかるような最近のマーケットデータも歓迎する。) レジストリは、レジストラに対して提供する基本サービスに加えて付加価 値サービスを提供し、それに対する課金も許されるだろう。しかしながら、 少なくとも現時点では、レジストリは共有型のレジストリを基本としてそ の運用を行い、価格、アクセス、規則に関して、すべてのレジストラを区 別することなく扱わなければならない。各 TLD のレジストリは、要件を満 たしたすべてのレジストラから同等にアクセス可能な形になっていなけれ ばならず、これによって登録者は、価格とサービスの競争に基づいてレジ ストラを選択できることになる。レジストリはまた、インターネット技術 においてプロトコルの変更が起きた場合、それに基づいて技術的な機能を 変更することに合意しなければならない。これによって相互運用性が保持 されることになる。将来のどこかの時点で、新法人は、非共有型のレジス トリの導入を認めることが好ましいという考えを持つ可能性もある。 レジストラ このペーパーの付属書1に記載されている基本的な技術要件、管理要件、 サイト要件を満たしさえすれば、いかなる組織もレジストラサービスを提 供することが許される。レジストラは、顧客が適格要件規則(もし、その ような規則があるならば)を満足させるならば、その顧客をいずれのトッ プレベルドメインにも登録することが許される。 ルートサーバーシステム IANA と米国政府は、NSI、IAB、その他関連団体と協力をして、ルートサー バーシステムの見直し作業を行い、安全性の向上と高水準のシステム管理 をするための方法を勧告する。この作業に基づく勧告は、新法人への移行 手続きの中に組み込まれるべきである。 .us ドメイン 現在、.us は第2レベルドメイン空間に州及び米国領を割り当てた地域ベー スの階層構造として IANA が管理している。(注4)この名前空間はさらに その下の地域区分へと分割されていく。各地域における一般的な登録は、 IANA から委任を受けることを要請した民間組織によって独占的に行われて いる。.us 名前空間では、商業的な名前も幾つか割り当てられているが、 典型的にはこれまで州政府や地方政府の支所によって使われてきた。登録 業務が委任されていない地域は、IANA 自身がレジストラとしてサービスを 提供してきている。 .us 空間の商業利用が奨励されれば、.com gTLD の中にユニークな識別子 を持たなければならないという圧力が緩和されるだろうという者もインタ ーネットコミュニティの中にはいる。しかしながら、商業ユーザーや商標 権者達は、現在の地域ベースのシステムは、商業利用にとっては、あまり にも長ったらしく複雑であると考えている。.us TLD の拡張利用は、新 gTLD への圧力をいくらか和らげ、また、同じドメイン名の登録を競う米国 企業とその他の企業の紛争を少なくする可能性がある。 明かに、.us ドメイン空間を改善するための機会は数多くある。また、.us ドメインを現在の地政学的構造を動かすことなく拡張する方法もたくさん ある。これから数ヵ月に渡って、米国政府は、民間セクター、並びに、州 政府及び地方政府と協力して、.usドメインがどのようにしたら商業ユーザ ーにとって魅力的なものとなるかについて検討をする。これまで伝統的に米 国政府によって使用されてきた gTLD(すなわち、.gov、.mil)を再設計さ れた .us ccTLD に移動するということも適切かもしれない。 米国政府は、この問題については、.us 名前空間の発展に関する RFC (Request for Comments)を別に出すことによって、一般からの意見を求 め、さらに模索していくものとする。ただし、この問題については、現時 点においてもコメントは歓迎する。 移行プロセス 米国政府は、インターネットドメインネームシステムにおけるそのユニー クな役割を実行可能な段階でできるだけ早く終えるべきであるという認識 をもっている。私達はまた、インターネットの安定性を維持するという点 に責任を持つ形でその関わりを終えるべきであるという認識ももっている。 私達は、現在もっている権限を特定の商業団体、あるいは、特定の利益団 体連合に渡すことはできない。私達はまた、インターネットを分割しよう とするいかなる動きに対しても反対をする責任をもっている。なぜなら、 インターネットを大きな成功へと導いた重要な要素の一つ「相互運用性」 を破壊することになってしまうからである。 私達のゴールは、できる限り強いコンセンサスを目指し、それによって、 インターネットのすべての利害関係者にとって正当に見える、新しくてオ ープンで責任あるシステムを作ることである。私達が議論のためにこのペ ーパーを出したのは、このような精神からである。 ------------------------------------------------------------------- 付属書1 レジストリとレジストラの要件に関する勧告 インターネットのドメインネームシステムの安定性を確実にし、消費者を 保護し、商標権者の知的所有権を保護するために、一般トップレベルドメ イン名のすべてのレジストリは、以下に概説する一連の技術要件、管理要 件、サイト要件を満たさなければならない。これらの要件を満たしたレジ ストリのみ IANA によって当該 gTLD を "A" サーバーに登録されることが 許される。もし、運用開始後にレジストリが要件を満たさなくなってしま った場合、IANA は、そのレジストリの gTLD 下にあるドメイン名の管理を 別の組織に移管する可能性がある。 レジストリの要件として求められている外部機関によるテスト作業、レビ ュー作業、点検作業は、IANA によって行われるのではなく、むしろ適切な 認定組織、または、テスティングラボによって行われるべきである。ただ し、IANA は、テスト及び監査のための要件と手続きの定義をする。 これらの要件は、一般TLD にのみ適用されるものである。これらは、既存 の gTLD(例えば、.com、.edu、.net、.org)と新しい gTLD の両方に適用 される。私達は、ccTLD のレジストリ及びレジストラの多くが、その必要 性はないものの、それぞれの利用者に対して自分達もこれらの要件または 同等のものを満たしているということを確信させたいと思うようになるこ とを期待している。 レジストリは、レジストラとは切り離され、レジストリにとってはレジス トラのみがその顧客となる。もし、あるレジストリが同じ TLD に関してレ ジストリとレジストラの両方の役割を担うことを望んだ場合は、別々の子 会社として動かなければならない。この場合、適切な会計上の、及び、企 業機密上の保護措置がとられ、レジストリを行う子会社の業務が、レジス トラを行う子会社に利益をもたらし、その他のレジストラが不利になるよ うな形で遂行されないことを確実にするものとする。 各 TLD のデータベースは、それぞれ一つのレジストリによって維持管理さ れることになるだろう。少なくとも当初は、新レジストリは、各々一つの TLD のみ管理することができる。 レジストリの要件 1.外部機関のテストを受け、機能しているデータベース・コミュニケー   ション・システムで以下を満たすもの:  a.複数の競合するレジストラがデータベースに対して、公平(先着順)    を基本として、安全なアクセス(暗号化及び認証によって)ができ    ること。  b.強固であり(1日24時間、1年365日の稼働)、かつ、スケーラブルで    ある(すなわち、非常に多くの申し込み及び問い合わせをさばくこ    とができる)こと。  c.少なくとも2つの異なるインターネットサービスプロバイダーを経由    して、インターネットに対して複数の高スループット接続(少なく    とも T1 回線)を持っていること。  d.日次のデータバックアップ・アーカイブ・システムが含まれている    こと。  e.記録管理システムが取り入れられていること。このシステムは、レ    ジストラとの間でやりとりされたトランザクション処理、書簡、通    信文のすべてのコピーを、少なくとも登録契約が有効な間、記録と    して保存するためのものである。  f.付属書2の要件を満たす検索可能なオンラインデータベース機能を    備えていること。  g.レジストラが第2レベルドメイン名を登録する際に必要となるソフト    ウェア及び顧客インタフェースに対するアクセスを無償で提供する    こと。  h.各 TLD に関して、十分な数(おそらく2つまたは3つ)のゾーンファ    イルサーバーを地球規模に配置し、インターネットに接続すること。 2.外部機関によってレビューされた管理ポリシー、手続き、職員で以下   のものを含む:  a.商標関連の申立てに対して、タイムリーで経費のかからないフォー    ラムを提供する代替的な(すなわち、訴訟ではない)紛争解決。    (これらの手続きは、効力を持つ国内法と整合性があり、また、他    の司法的あるいは行政的救済措置とも両立できるようにすべきであ    る。)  b.当該レジストリがこのビジネスから撤退することになった場合、そ    のレジストリの顧客に対する諸義務が完遂されるということを確実    にするための計画書。この計画書では、ドメイン名保有者がそのド    メイン名を使い続けること、並びに、インターネットの運用に対し    て悪影響を及ぼさないということ、を当該レジストリがいかにして    確実にするかについて示さなければならない。  c.技術スタッフの専門知識と経験を確実なものとし、また、維持する    ための方法。  d.悪意のあるハッカーその他がレジストリの運用を混乱させることを    防ぐための情報システムセキュリティーの方法で一般に受け入れら    れているもの。 3.外部機関によって点検された物理的なサイトで以下の特徴を備えてい   るもの:  a.数日分の電力供給源を含むバックアップ電源システム。  b.24時間体制の警備員を配置し、また、適切な物理的安全装置を設置    することによる、侵入者対策のための高レベルのセキュリティー。  c.別々の離れた場所に置かれ、完全に同一で、スタッフが配置された2    つの設備で、「ホットスイッチオーバー(瞬間的な切り換え)」の    機能を備えたもの。これは、メイン設備が、自然災害(例えば、地    震や竜巻)、または、事故(火事、パイプの破裂)、または、人為    的な出来事(放火、爆撃)によって稼働できなくなった場合のため    である。(このような設備は、他のレジストリの場所に置かれても    良いし、または、他のレジストリと相互に協力し合う形をとっても    良い。これによって、ハードウェアの相互互換性及びインタフェー    スの共通性を促進することになるだろう。) レジストラの要件 レジストリは、共にビジネスをしたいと考えるレジストラの基準を策定す る。以下に述べるものは、IANA が義務づける最低限の資格要件であり、各 レジストリが、レジストラに対してデータベースへのアクセスを認める前 に、要件として課し、テストを行い、または、点検を行うものである。レ ジストリがレジストラに対して課する他の追加的な要件については、IANA の承認を受けなければならない。それはまた、インターネットの安定性に 影響を及ぼすものであってはならないし、レジストラ・ビジネスにおける 競争を実質的に低下させるものであってはならない。レジストリは、これ らの要件を満たしていないレジストラからの登録の受付を拒否することが できる。また、もしレジストラが後になって要件を満たさなくなった場合、 そのレジストラによって登録されたドメイン名をレジストリから削除する ことができる。 1.機能しているデータベース・コミュニケーション・システムで以下を   サポートしていること:  a.レジストリに対する安全なアクセス(暗号化及び認証によって)。  b.強固で、かつ、スケーラブルであり、中程度の申し込み及び問い合    わせをさばくことができること。  c.少なくとも2つの異なるインターネットサービスプロバイダーを経由    して、インターネットに複数の接続を持っていること。  d.日次のデータバックアップ・アーカイブ・システム。  e.記録管理システム。このシステムは、すべてのレジストリとの間で    やりとりされたトランザクション処理、書簡、通信文のすべてのコ    ピーを、少なくとも登録契約が有効な間、記録として保存するため    のものである。 2.管理ポリシー、手続き、職員で以下のものを含む:  a.当該レジストラがこのビジネスから撤退することになった場合、そ    のレジストラの顧客に対する諸義務が完遂されるということを確実    にするための計画書。この計画書では、ドメイン名保有者がそのド    メイン名を使い続けること、並びに、インターネットの運用に対し    て悪影響を及ぼさないということ、を当該レジストラがいかにして    確実にするかについて示さなければならない。  b.悪意のあるハッカーその他が業務を混乱させることを防ぐための情    報システムセキュリティーの方法で一般に受け入れられているもの。 3.外部機関によって点検された物理的なサイトで以下の特徴を備えてい   るもの:  a.バックアップ電源システム。  b.24時間体制の警備員を配置し、また、適切な物理的安全装置を設置    することによる、侵入者対策のための高レベルのセキュリティー。  c.離れた場所にバックアップファイルを置き、顧客記録の再生成を可    能にすること。 ------------------------------------------------------------------- 付属書2 商標に関する最低限の紛争解決手続き及びその他の手続き 1.申請書の最低限の要件:  a.利害関係のある当事者が、当該ドメイン名の保有者/申請者、また    は、その指名を受けた代理人との連絡がとれるようにするための十    分な保有者及び連絡先情報(例えば、氏名、送達のための住所、E    メールアドレス、電話番号、FAX番号、等)  b.申請者による以下の点についての保証:    −申請者は、申請しているドメイン名を登録する権利があること。     また、申請者は、そのドメイン名に関して優先的な権利を持って     いる者が他にいないということを知っていること。    −申請者は、そのドメイン名を使用する意図があること。 2.検索データベースの要件: 複数フィールドまたは複数文字列検索、及び、類似する名前の検索機能を 備えたシンプルで操作が簡単で標準化された検索インタフェースを利用で きるようにする。以下の情報がすべてのレジストリのデータベースに含ま れ、かつ、インターネットを通じて誰もがアクセス可能な状態にしなけれ ばならない:   −最新の保有者及び連絡先情報   −当該ドメイン名の権利所有に関する最新情報、及び、これまでの一    連の経過情報   −送達のための住所   −当該ドメイン名の登録日付   −当該ドメイン名の登録に対する異議申立てが提出された日付 3.保有者、連絡先、使用に関する情報の更新  a.ドメイン名保有者は、その保有者に変更があった場合は、常に以下    の情報を提出しなければならない:    −最新の連絡先及び保有者情報    −その保有者がどのようにして当該ドメイン名を使用しているかに     ついての記述。または、もしそのドメイン名が使用されていない     場合は、その旨の記述。 4.ドメイン名紛争の代替的解決方法  1.すぐに利用可能で、かつ、利用しやすい紛争解決手続きで、レジス    トラを巻き込む必要のないものでなければならない。  2.レジストリ/レジストラは、紛争解決手続きにおいて合意された決    定、または、管轄権のある裁判所による決定に従う。  3.ドメイン名登録に対する異議申立てが、その登録から30日以内に提    起された場合、その紛争が未決の間、短い使用停止期間がレジスト    リによって設定される。 ------------------------------------------------------------------- (注1)この RFC と寄せられたコメントは、インターネット上の次のアド     レスにて入手できる。 (注2)MDT Corp. v. New York Stock Exchange, 858 F. Supp. 1028 (C.D. Calif. 1994) を参照のこと。 (注3)Lockheed Martin Corp. v. Network Solutions, Inc., 1997 WL 721899 (C.D. Calif. 11/17/97); Panavision International v. Toeppen, 1996 U.S. Dist. LEXIS 20744, 41 U.S.P.Q.2d 1310 (C.D. Calif. 1996) を参照のこと。 (注4).us ドメイン空間の管理原則は、インターネット RFC 1480 で説明 されている。